Hello! Project 研修生発表会2020 ~夏の公開実力診断テスト~ 感想

7月26日、「Hello! Project 研修生発表会2020 ~夏の公開実力診断テスト~」が生配信で行われました。画面越しにでも研修生たちがこのステージにかける熱い想いが感じられるガチンコのパフォーマンスのぶつかり合いは見応え十分ですね。今回はそんな研修生実力診断テストの個人的な感想です。

 

 発表順

歌唱順は今年も例年通り厳正なる抽選の末、決定した様です。その結果とそれぞれ披露する楽曲がこちら。6月末にハロプロ研修生北海道の西村風凛さんが「起立性調節障害」のためしばらくの間研修活動を休止することが発表されたため、北研からの参加は石栗奏美さん1人となり、参加者は全員で18名となりました。

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 個別評

1. 中山夏月姫 / 『涙の色』(℃-ute)

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赤いラテン調のドレスに黒のヒールの出で立ちはスタイルの良さを際立たせていましたね。声の立ち上がりがやや鈍い点や後半粗さが出てしまった点はありましたが、歌・ダンス・表現力など全体的な完成度が高く、去年までより格段に声が出ていました。

 

候補曲の中で最も出来の悪かった楽曲を選び、筋トレやプールで体力強化に努めたことが鈴木愛理さんからの「デビューした後が見えた」との高評価に繋がり、見事、鈴木愛理賞の獲得です。

2. 豫風瑠乃 / 『生まれたてのBaby Love』(Juice=Juice)

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相当歌が上手ですね。歌の素養はかなりのものを持っていそうです。声がひっくり返った所が数カ所あったと思いますが、これから場数を踏んで精度を上げていけば将来の歌姫になるのではないでしょうか。また、表情も柔らかく芸達者な一面も観せてくれました。ハロドリ。で涙をコントロール出来ることも既に示していますし、大物になりそうな予感です。

3. 橋田歩果 / 『One Summer Night~真夏の決心~』(カントリー・ガールズ)

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カントリーの楽曲を歌うことは最初から決めていたことも納得の行く抜群の選曲だったと思います。自分の声を最も活かす楽曲は何かと考えた場合の最適解なのではないかとこちらが感じるくらい嵌っていました。それ程自分の魅せ方を良く理解しているということです。これから先どれだけ表現の幅を広げられるかに注目です。

4. 植村葉純 / 『Missラブ探偵』(W)

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緊張からか途中で歌が崩れてしまいましたね。それまではしっかり歌えていただけに本人は悔しいでしょう。ですが、中学1年生にして既に大人っぽい顔立ちで、恐らく無意識であろう流し目も色っぽく、アイドルとして一級品の素材であることは間違いありません。今日のこのパフォーマンスが成長物語の起点となりますから、これから先一回りも二回りも成長したとき、また何かのタイミングでこの曲を歌って欲しいですね。

 

と言葉でこう言うのは簡単ですが、今回のパフォーマンスを起点として成長への糧とするのはなかなか難しいことです。ライバル視していた豫風瑠乃ちゃんは伸びのある歌声で爪跡を残しましたし、今回少々の遅れをとってしまった分を跳ね返すリバウンドメンタリティが求められますが、成長する上での登竜門でもありますから地道に練習を積んで行って欲しいですね。

 

あと今回の診断テストは円盤化されるそうですが、葉純ちゃんの歌声は編集せずにそのままにして欲しいです。

5. 米村姫良々 / 『奇跡の香りダンス。』(松浦亜弥)

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基本となる歌やダンスのリズムは勿論、表情作りやダンスの細かさまで流石の一言。本人曰く緊張していたらしいですが、観ている側は緊張による固さなど全く感じません。もはや、実力者であることが知られ過ぎていて実力の割に票数は伸びにくい境地に達しているのではないでしょうか。

 

むしろこの完成度の高さで何が足りないのかと考えたとき、米村さんには欲深さが欠けている、或いはそのように見えてしまう点は気になるところです。と考えたときに、本質的に欲深さがないのか、或いは、あるけど表現しないのか、が問題になりますが私の目には米村さんは自然体なのではなく、泥臭いところを見せるのは格好悪いからスマートな部分だけを見せているように映ります。勿論悪い考えではありませんし、実際そういう米村さんを評価している大人はいるはずです。

 

ただ、より多くの周囲の大人たちに評価されて出番を増やす・デビューするという意味では「私こんなこと出来ます、あんなこと頑張ってます」と前に出てくる娘の方が得ではないかと。

 

とは言っても結局は米村さんがどう考えているかですが、「私だって言動に出さないだけで欲はありますよ」ということであれば一考の余地はあるんじゃないでしょうか。物凄く高い要求ですが、米村さんは頭も良いですし、こちらの言いたいことを理解した上で答えを出してくれると思います。

6. 北原もも / 『都会っ子 純情 (2012神聖なるVer.)』(℃-ute)

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歌・ダンスの安定感、表現力など全てにおいて完成度が高く、楽曲を相当研究したのだろうと思わせる表情作りでステージ度胸もありそう。

 

上野まり子先生によると、「アスリート気質である彼女は練習のし過ぎで体を壊してしまいかねないので我々がストップかけている」くらいの努力家であるらしいです。実力診断初挑戦組の中で唯一の受賞である宮崎由加賞を獲得したのも納得のパフォーマンスでした。

7. 村越彩菜 / 『旅立ちの春が来た』(スマイレージ)

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12月の研修生発表会での『白いTOKYO』を観たときに歌が上手な娘だなと思っていましたが、そのときより声の立ち上がりが鋭く、迫力も出ていました。この曲は高音への切り替えが一つのポイントだと思いますが、多少のブレはありながらも聴いてて心地の良さを感じる完成度の高さでした。

 

また、小学6年生の時点で6年間習っていたというダンスも靭やかでしたし、チャームポイントである満点の笑顔だけでは表現し切れないこの曲を唄いきったことで表現の幅も広がったことでしょう。豫風瑠乃さんと同じく伸びやかな歌声が印象的で、初挑戦組の中で最も大器の片鱗を感じたうちの1人でした。今後の成長を楽しみにしています。

8. 西﨑美空 / 『スッペシャル ジェネレ~ション』(Berryz工房)

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初挑戦組の中で平山遊季さんと並んで既にビジュアルが仕上っていますね。ハロドリ。でコメントを求められたときなど事ある度に自分の課題として表情の固さを挙げていて、私も実際9月12月の発表会で観たときに整った顔立ちでありながら表情の作り方は今後の課題かなと思っていました。

 

本人が苦手と自覚しているだけあって相当練習したのでしょう、12月の発表会のときと比べて自然な表情作りが出来ていたと思います。今後、表情作りに対する苦手意識がなくなってくれば、格段に表現の幅が広がるはずなので基本的なリズム練習と並行して表情作りの研究も継続して行って欲しいですね。

 

パフォーマンス後のコメントで明らかになりましたが、シルバーをあしらって歌詞に出てくるチャラチャラを再現したという衣装も端正な顔立ちやスタイルの良さを際立たせており、ステージパフォーマーとしての華も感じます。

 

それでもあえて期待を込めて言うとすれば、歌は基本的に安定していましたがサビにかけての盛り上がり、強弱の強の部分を表現出来るようになって来れば更に魅力的なパフォーマンスが出来るようになると思います。今後が楽しみな研修生の1人で、大満足で1票を投じさせていただきました。

9. 小野田華凜 / 『「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの?』(Juice=Juice)

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披露する楽曲が発表されたときに小野田さんにこの曲は年齢的にまだ早いんじゃないかと思ってました。それだけに、出だしのワンフレーズの上手さは衝撃的でした。残念ながら途中で体力が尽きてしまいましたが、もしあのままワンコーラス歌いきったらBP賞だったかもと思えるくらいです。

 

タップダンス経験者ということで元々リズム感が良い上に、今回歌唱力も数段向上したところを見せてくれましたので近い将来が楽しみな娘がまた一人増えました。というか、現中1世代に大物が揃い過ぎです(笑)。

 

体力強化が自分の課題だという自覚があるようで、毎日腹筋50回を目標にしていたと。でも本当に眠い日は3回だけだったけど頑張りましたと言ってしまうところが天性の愛され力ですね。

10. 窪田七海 / 『私の魅力に 気付かない鈍感な人』(モーニング娘。)

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ある意味、今回の実力診断テストは窪田さんの優勝だったのではないかと思っています。それはBP賞だった石栗さんは実力者であることが既に知られていたのに対して、窪田さんはどこか過小評価されがちな面があったのですが(私も含めてですごめんなさい)、今回誰の目にも明らかな程パフォーマンス力が向上し、歌唱賞を獲得したことで泊が付いたことは大きいです。

 

米村さんの項で欲深さが足りないと偉そうに言ってしまいましたが、その米村さんの対極の位置にいるのが窪田さんだと思っています。「デビューしたい・目立ちたい・人気が欲しい」そんな欲が見えます。そういうアイドル性に長けているのが窪田さんの魅力なのです。今回は窪田さんが本来持っている良い意味での欲深さと楽曲や衣装全てがバッチリ調和した結果です。

 

パフォーマンス面では、とにかく可愛さを貫き通したことの勝利です。楽曲とピンクのフリフリの衣装、そして何より窪田さんがこの可愛い曲を楽しそうに歌っていたことが響きました。細かい音程のブレなどあったかもしれませんが、そんな細かいミスを凌駕してしまう魅了的なパフォーマンスでした。

11. 平山遊季 / 『Come with me』(こぶしファクトリー)

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平山さんは普段から研修生を見ている人とそうでない日とそうでない人とで見方が大きく変わってしまう立ち位置にいると思います。12月の発表会では新人の中で最も多い歌割りが与えられ、ハロドリ。では多くの研修生たちからライバル視されている様子が垣間見えます。なので普段から研修生を見ている人は高い期待値で見てしまう反面、普段あまり研修生を見ていない人たちには新人離れしている大人びたルックスと実力が深く刺さる状況にあります。

 

私は期待値高めで見てしまった方です。上手いのだけど何か刺さるものがないというか、これくらいは12月の発表会のとき既に出来ていた印象が先行してしまったんですよね。それでも歌やダンスが上手く、中学生離れしたルックスであることは間違いないのでかなりの票数は集めたと思われます。個人的には早めに娘。やJuiceに入って揉まれるところが見たいです。

12. 斉藤円香 / 『今夜だけ浮かれたかった』(つばきファクトリー)

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予定に入れていたダンスを飛ばしてしまったらしいですが、それは見ているこちら側としては分からない部分ですし、パフォーマンスを見ていてやらかした感もありませんでした。ですが、斉藤さん本人や指導する先生たちの立場としては見過ごすわけにはいかないでしょう。まつばちまき先生からは日頃の行いの散漫さがこういう緊張する場面で出るのだと厳しめに指摘されていましたね。私は他の娘と比べて特に斉藤さんがだらしない性格だという印象は持っていませんが、日頃の言動を見ている指導者がそう言うのだから何か欠けている部分があるのでしょう。

 

何れにしても厳し目のコメントを貰う娘は実力を評価されていることの裏返しでもあるので、自省すべきところがあれば自省した上で、厳しめのコメントをされたこと自体には自信を持って良いと思います。

 

パフォーマンス自体はダンスもしっかり踊って歌も基本的に安定し総合的に優れたパフォーマンスだったと思いますが、あえて言うなら、この曲が持っているライブ映えするようなサビにかけての爆発力がもっと欲しかったなと感じました。今回の実力診断テストで結果を残した窪田さんは食生活の改善をしたと言っていたり、日頃の生活から自分を見つめ直した人が評価されている側面があるので、その部分で自分はどうだったのかと見つめ直しても良いかもしれません。

13. 江端妃咲 / 『21時までのシンデレラ』(Berryz工房)

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配信トラブルにより2回パフォーマンスすることになった江端さん。パフォーマンスを終えて泣いてしまった後「もう1回演って」と言われた江端さんの心の内は分かりませんが、鈴木愛理さんも言ってたように、泣いた後にすぐ歌わなければいけない場面も今後あるという意味では貴重な経験を積むことが出来ました。

 

私も例に漏れず1回目のパフォーマンスは見られなかったので2回目の感想になりますが、程良い声量で聴いてて心地の良い歌だったと思います。12月の発表会のときはもっと弱々しい歌声だったと記憶していますので、成長度合いという意味では最も魅力的に映った1人です。まこと氏が「無邪気なパフォーマンスに心が洗われた」というようなコメントをしていたと思いますが、私も全く同感です。

14. 為永幸音 / 『抱いてよ! PLEASE GO ON』(後藤真希)

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去年は凝った演出を観せてくれたものの、その演出の完成度に歌唱力が追いついていなかった印象の為永さん。今年は去年とは打って変わって純粋に唄とダンスで勝負しに来ました。

 

歌唱はエッジが効いており全体的に安定、ラスサビにかけて強度を高め盛り上がりも演出し完璧に近い出来栄えだったと思います。黒を基調とした露出が多めな衣装にピンヒールを履いた姿やパフォーマンス中に観せた楽曲の主人公が憑依したような鋭い目つきから、終わった後の「ありがとうございました」の言い方の変化は普段の優しい雰囲気とのギャップも感じさせてくれました。

 

他の娘と比べて為永さんが一段上の次元にいるなの感じるのは、激しいダンスをしながら歌唱に強弱を付けてブレずに安定してワンコーラス唄い切る体力と技術の高さです。これが出来ていたのは為永さんとBP賞を取った石栗さんの2人だけだったと思います。リアルタイムで見ていたときは正直「これ優勝だわ」と思いました。もう少女から大人への脱皮が進んでいるので、昇格した後の姿が早く観たいです。

15. 松原ユリヤ / 『赤いイヤホン』(アンジュルム)

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2年前は「簡単だった」、去年は「難しかった」と発言してインパクトを残してきた松原さん。今年はパフォーマンスの最後にやってくれました。普通に歌って踊ったなと思っていたら何やら赤い紙テープみたいなものを放り投げました。上野まり子先生じゃありませんが「もう優勝です(笑)」と言うしかないでしょう。

 

ただ、キャラクター先行の松原さんではありますが、実のところ、完全な子ども歌唱ではありながらも歌の安定感はあると思うんです。これから先、年齢を重ねて子ども歌唱から脱皮して表現力の幅が広がって来たらどうなるのか将来が楽しみですね。

16. 山田苺 / 『SHALL WE LOVE?』(ごまっとう)

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松浦・後藤・藤本とオリメンの3人があまりに強烈な難曲です。まさに自分への挑戦でしたね。半端な出来では完全に原曲負けしてしまう曲ですが、この日の山田さんは決して原曲に負けていなかったと言える完成度の高いパフォーマンスを見せてくれました。去年までより楽曲の難易度を上げ、その上で完成度は過去最高だったことが特筆すべき点で、特に歌で高音の切り替えが自然に出来ていて安定感が増していました。上野まり子先生もコメントしていた通り殻を破りましたね。

 

ただ、今回の実力診断テストはベテラン勢が軒並み受賞している中、山田さんだけ受賞していないのが引っかかるんですよね。今回は2位以下の得票数は公表されていませんが、山田さんのパフォーマンスの完成度から推測するにある程度票数は集めたはずなので、票数を公表するにしろしないにしろ、「貴方はこれだけ票数集めたのだから自信持ってね」と声をかけてあげて欲しいです。

 

普段の研修生発表会ではライブ番長感もあるくらいの存在感を個人的には感じていて、アイドル性抜群のキャラクターの強さもありますし、早くデビューした後の姿が見たい娘の1人です。受賞こそしませんでしたが、今回のパフォーマンスには自信を持って下さい!

17. 石栗奏美 / 『リゾナント ブルー』(モーニング娘。)

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米村さんに次ぐ研修期間、実力診断テストにおける2年連続の受賞歴や研修生ユニットへの選抜など、研修生としての実績は十分な石栗さん。終わってみれば順当なBP賞でしたね。今回も歌・ダンス・表現力など総合的に完成度の高いパフォーマンスを見せてくれました。特に歌に力強さが増した印象です。

 

同じ北研の太田遥香さん・山﨑愛生さん・工藤由愛さんに昇格という意味では先を越されてしまいましたが、こちらの3人は実力診断テストにおける受賞歴のある人こそ居れど、BP賞を獲った人はいません(ましてや太田さんは受賞歴自体ありません)。石栗さん本人の心の内は分かりませんが「私だって実力診断テストで結果だしたのに...」と思ってもおかしくない状況に置かれていましたが、もう負い目を感じる必要はありません。だって優勝したことあるのは貴方だけですから、今回のBP賞は大いに自信にして下さい。

 

ただもう一方の視点もありまして、普段の研修生発表会や北研定期公演を見ている人たちの目には良くも悪くも「石栗さんならこれくらい出来るだろう」という予想の範囲内に収まったパフォーマンスだったようにも見えるんですよね(一応自分もこの発表会を見ている人たちに入れさせて下さい)。そういう意味でパフォーマンスの充実度の割には票数は伸びないかなとも思いましたが、蓋を開けてみれば約4分の1もの票数を集めたのですね。

 

為永さんの項でも書きましたが、ダンスと歌を高い次元で両立させていたという意味では為永さんと石栗さんの2人が抜けていたと思いますので、個人的にも納得のBP賞です。おめでとうございます。優勝旗が津軽海峡を越えましたね!(言いたいだけ)

18. 広本瑠璃 / 『タチアガール』(スマイレージ)

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勿体ないなぁというのが率直な感想です。と言うのは選曲についてです(オタクが選曲に口出ししたら怒られる?)。みつばちまき先生に選曲理由を聞かれて「落ち込んだときにこの曲を聴いて元気が出たので、私が歌うこの曲を聴いてもらって元気を与えたかった」と言っており、それは一定の理解は出来るのですが、それが実力診断テストという競争の場において相応しい選曲かどうかはまた別の話です。もし、広本さんがこのステージを楽しむことが出来ればそれで良い、票数や受賞に繋がらなかったとしても後悔はないと言うのであれば何も言うことはありませんが、本番を終えて今の率直な感想を聞いてみたいですね。

 

そうではなく、広本さんがこの実力診断テストで票数を集めたり賞を受賞したいと思っているのであれば「ワンコーラスたった2分弱の時間で自分が最も輝く選曲は何か」に主眼を置いて、出し惜しみせず自分の強みで勝負するべきで、その上で自分の好きな曲なら尚良いよねという順序になるはずなんです。要するに実力診断テストで結果を出すことを目的とするのであれば自分の好き嫌いは本来関係ありません。

 

9月の研修生発表会で広本さんが通路降臨で私の近くに来て踊っていた姿を間近で見たことがあるのですが、ダンスが相当上手です。広本さんが持っているスキルを活かして魅力的なパフォーマンスを演出するという意味ではダンスで勝負して欲しかったと個人的には思います。ソロフェスで秋山眞緒さんが『Midnight Temptation』を自分で考えた振り付けで披露していましたが、広本さんならそういう演出も十分出来ると思うんです。以上、説教おじさんの戯言でした。

受賞者

〇ベストパフォーマンス賞
石栗奏美(北海道)『リゾナント ブルー

〇歌唱賞
窪田七海『私の魅力に 気付かない鈍感な人』

〇ダンス賞
為永幸音『抱いてよ! PLEASE GO ON』

〇まこと賞
小野田華凜『「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの?』

鈴木愛理
中山夏月姫涙の色

勝田里奈
松原ユリヤ『赤いイヤホン』

宮崎由加
北原もも『都会っ子 純情 (2012神聖なるVer.)』

 

「Hello! Project 研修生発表会2020 ~夏の公開実力診断テスト~」結果発表! より引用

 

最後に

ベテラン・中堅勢の意地と新人勢の個性がぶつかり合うハイレベルな争いでした。最後はベテラン・中堅勢の意地が勝りましたが、緊張感溢れるガチンコのパフォーマンスのぶつかり合いは堪らないですね。好き放題書かせていただきましたが、良いドラマを見せてくれた全研修生に感謝しています。

 

さて、実力診断テストは各オタクがオタクとしての自分のポリシーを表現する場でもあると思っていて、その日のステージングを見てガチンコ投票する人もいれば、自分のお眼鏡の娘に投票する人もいるでしょう。私は余程酷いパフォーマンスでない限りは好きな娘に投票する派です。それは真剣勝負の場としてレギュレーションが整っていない点が目に付くことや、この実力診断テストで票を集めた娘はデビューして行く近年の流れがあり、自分の好きな娘にはその切符を掴んで欲しいと思っているからです。

 

要は仮に自分のお眼鏡の娘が夢半ばで研修活動を辞めてしまった場合にどう思うかです。途中で辞めてしまう娘はそれまでの娘だったと受け止める人はガチンコ投票に徹するでしょうし、私のように結果こそが大事だと考える人は好きな娘に投票するでしょう。という訳で私は文句なしで西﨑美空ちゃんに投票しました。

 

あと、審査員の方についてですが、今年のみつばちまき先生はパフォーマンス後にコメントを求められたとき審査員としての感想や意見でなく、選曲理由を聞くなど質問に徹する場面が多かったですね。自分の感想や意見が良くも悪くも投票結果を左右してしまうことを懸念してのことだったのかもしれませんが、見てるこちらとしては審査員の立場としての私見が聞きたいのですが、審査の公平性とのバランスが難しいのでしょうか。