Hello! Project 2020 ~The Ballad~ @札幌市民ホール 感想

夏のハロコンに引き続き、秋以降もメンバーがそれぞれソロでJ-POPを中心としたバラード曲のカバーを歌うこととなり、11月まではこの形式でコンサートを行うことが決まっています。今回は佐藤優樹さん・谷本安美さん・工藤由愛さん・山﨑夢羽さんの4名で行われた札幌公演の感想です。

 

今回のハロコンハロプロ全メンバーを3チームに分けて行われた夏のハロコンよりさらに細かくメンバーを振り分けての開催となっており、特に札幌公演は4名での開催ですので1人4曲のソロ歌唱を聴くことが出来、じっくりとそれぞれの歌を楽しむことが出来ました。

 

 

歌唱順

f:id:ageimo:20201005131255j:plain

佐藤優樹

歌唱後の拍手くらいでしか測ることが出来ませんが、佐藤さんの『僕は君に恋をする』が最も会場を盛り上げていたと思います。夏のハロコンでは『ひこうき雲』に全力でぶつかっていた印象が強くそれはそれで魅力的なパフォーマンスでしたが、今回は全体的に余裕を感じさせる歌で、サビの盛り上げどころでも安定して心地の良い声を響かせていました。今までの佐藤さんの歌のイメージとは違う歌い方で、新境地を開拓出来たのかもしれません。

谷本安美

谷本さんは自分の歌があまり好きではないと言っていますが、実際に谷本さんの歌を聴いてみると、時折織り交ぜられるウィスパーボイスが良い味を出していて十分に魅力的なパフォーマンスを見せてくれましたので、もう少し自分の歌を好きになっても良いかと思います。全力で1曲1曲に挑戦している姿も格好良かったです。今回のハロコンを通してハートが強くなったと言ってましたし、今後はつばき全体で歌うときに自分のソロパート直前で緊張してしまうこともなくなるのではないでしょうか。

工藤由愛

全力パフォーマンスが信条の工藤さんにとって今回のバラードソロ歌唱は大きな挑戦だったでしょう。印象的だったのは表情の変化で、意識的なものかどうかは分かりませんが可愛い笑顔だけでなく偶に据わったような目をして普段の真面目さの裏にある影を覗いてしまった感覚になってハッとさせられます。加えて、黒のアイメイクがさらに影の部分を際立たせていましたね。

 

とは言っても、1公演目と比較して2公演目は据わった目の表情が少なかったので単に緊張によるものだったのかもしれませんね。もし意識的にあの表情をやっていたとしたらこの先が末恐ろしいです。

 

続いて歌についてですが、工藤さんの歌は声量こそ豊かだがその声量をコントロール出来ていない、言ってみれば球は速いがコントロールが悪い投手のような印象でした。かつての北研定期公演で『世界一HAPPYな女の子』を歌ったときに音程がバラバラだったことを強く覚えています。それが去年5月の北研定期公演から声量を維持しながら音を的確に出せる確かな技術を見に付け、数日後の研修生実力診断テストで得票数2位となる会心のパフォーマンスを披露してくれました。

 

その後スキル集団Juiceで1年以上揉まれ、さらに一回り大きくなった今回は持ち前の声量を維持しながら余裕を持って的確に音をハメてバラードを歌いこなしていました。普段のタコキャラや全力パフォーマンスを封印しても魅力的な歌を聴かせてくれました。今月中旬のバースデーイベントが俄然楽しみになりましたね。

山﨑夢羽

この4名の中では1番後輩の山﨑さんですが、1番余裕を持って歌っていましたね。流石にBEYOOOOONDSをパフォーマンス面で引っ張って行きたいとコメントするだけあるなと感心していたら、1公演目最後に「高音を出すときでも優しく聴こえるように意識していた」とのコメントがあり、自分の感想と山﨑さんのコメントの整合性が取れた感覚になって勝手に納得しました。山﨑さんの歌はユニゾンの中からでも抜け出す鋭さがあり、本当に聴いてて心地良いです。近い将来はBEYOOOOONDSの中心どころかハロプロを引っ張って行く存在になれると思います。と言うかなって下さい。