モーニング娘。· 研修生北海道と北海道の歴史

モーニング娘。· 研修生北海道 (北研) と北海道の歴史についてまとめておく。

 

 

モーニング娘。と札幌公演の歴史】

 

2020年春現在、モーニング娘。の単独ツアーで札幌公演が組まれることは決して珍しいことではない。

 

ただ、札幌がこのような有り難い扱いとなったのはここ数年の話であり、2013年秋の札幌公演が2007年春以来6年ぶりの札幌公演だったように一昔前は札幌公演などないのが当たり前であった。

道産子の藤本美貴在籍中でも長らく札幌公演はなかった。200万人都市札幌と言えども如何せん移動距離の長さがネックだったのだろう。

 

私は2011年頭のモーニング娘。9期メンバーの加入とほぼ同時にモーニング娘。に興味を持ったこともあり、6年ぶりの札幌開催となった2013年秋ツアー札幌公演が初めてのモーニング娘。のコンサート参加となった。

 

モーニング娘。のコンサートってこんなに楽しいのか!と鮮烈な印象を受けたことをはっきり覚えている。

 

続く2014年春ツアーでは、当時研修生の稲場愛香がこのツアーに帯同している。つまり、このツアーの札幌公演は10期メンバーの佐藤優樹は勿論、研修生の稲場も凱旋公演を果たしていたということになり、私の朧げな記憶ではあるが研修生の稲場にも一言二言MCで挨拶する機会は与えられていたように思う。

 

2014年秋こそ札幌公演はなかったものの、この辺りから2018年秋を除きツアーの度に札幌公演が組まれるようになった。

2013年秋の時点では空席も目立っていた札幌公演だったが、ツアーを重ねる度に空席が次第に減っていき、今では開催されればほぼ満席となるまでファンが増えた。

 

 

【研修生北海道の誕生】

 

2016年の夏のハロコン札幌公演では、かねてよりオーディションが行われていた研修生北海道の面々が初お披露目された。ついにご当地研修生の誕生である。

 

北研は今でこそ本土の研修生の札幌支店のような側面が強いが、立ち上がり当初は本土の研修生とは別の組織で、北研の単独公演である北研定期公演を主として地元北海道での活動をメインとする側面が強く、実際オーディション実施要項にもそのような記載があった。

 

また後々、地元北海道での活動をメインとして復帰を果たす稲場愛香を北研のリーダー的ポジションに据えることからも北海道での地盤を築こうとはしていたと思うが、研修生の札幌支店のような現在の北研の現状を見るとどこかのタイミングでその狙いは頓挫したのだろう。

 

そんな北研メンバーは娘。の札幌公演にもOAなどでゲスト出演するようになり、公演に一花添えてくれるのが札幌公演の恒例となっている。

 

さらに2018年に太田遥香が北研からの昇格者第1号となったのを皮切りに、翌2019年にはモーニング娘。に山﨑愛生、Juice=Juiceに工藤由愛がそれぞれ昇格を果たした。太田を除く山﨑・工藤は研修生実力診断テストでの受賞歴を評価されての昇格である。

 

研修生実力診断テストの結果から見た場合、2020年現在、2018 ~ 2019年の実力診断テストで2年連続タイトル受賞歴のある石栗奏美が未だに研修生である中、受賞歴のない太田がいち早く昇格したのが不可解なようにも見える。

 

ただ、北研定期公演に参加していた私が思うのは、太田の場合は研修生発表会の帯同も他の北研メンバーと比べて遅く、またスキルも決して優れていた訳ではないが、それらを補って余りある他の娘にはないキャラの面白さがあった。

 

これは練習してどうにかなるものではなく立派な才能だ。ほんわかしながらもパフォになるとガチンコになるメリハリの効いた北研の空気感は太田の存在が大きく、また定期公演では毎回太田から計り知れない元気を貰った。

以上のように "モーニング娘。· 北研と北海道" の切り口だけでもこれだけ歴史の積み重ねがあるため、ハロコンの札幌公演などでハロープロジェクトの道産子メンが揃った写真を見るだけで感慨深くなるのだ。

 

そしてこれからは現時点で在籍している道産子メンは勿論だが、石栗奏美 (かなみん) や西村風凛 (風凛ちゃん) にもその歴史を繋いで行って欲しいと強く願う。

 

ちなみに補足だが、2007年春から2013年秋まで来道のない空白期間はモーニング娘。に限った話であり、モーニング娘。以外のグループではこの期間にも来札している。

 

例えば ℃-ute が2007年秋、2009年春、2009年夏秋、2013年秋に来札しており、この辺りの状況を推察すると、当時メジャーデビューして間もない ℃-ute の顔見せの意味合いで短期的には採算が合わなくても長期的にはファン層の拡大に繫がる200万人都市の札幌に目を付けていたと言える。